パニック障害
◆ パニック発作
以下の症状のうち4つ以上の症状が突然(激しい恐怖感や不安感とともに)発作的に出現し10分程度でピークに達するものをパニック発作と呼びます。パニック障害は、ある日、突然起こるパニック発作から始まります。(「このまま死ぬのでは…」と思うほどの激しい恐怖感や不安感におそわれますが、こころの病気のため精密検査等では異常が見つかりません。)
- 動悸(心臓がドキドキする、心拍数が増加する)
- 冷や汗、発汗
- 窒息しそうな息苦しさ、呼吸が速くなる
- 息切れ、息が詰まる
- 身震い、手足の震え
- 知覚異常(しびれ感、うずき感)
- 吐き気、腹部のいやな感じ
- 胸の不快感、痛み
- めまい、不安定感、頭が軽くなる、ふらつき
- 悪寒、のぼせ、ほてり
- 非現実感、自分が自分でない感じ
- 死ぬのではないかという恐怖感
- 気が変になるかも(狂ってしまうかも)という恐怖感
◆ 発作の治療
パニック発作が起きると脳への刺激になり、また次の発作が起こりやすくなるので、早期に薬物療法を開始しましょう。お薬をきっちりと服用することでパニック発作は治まります。
- 抗うつ薬・・・不安や興奮をやわらげる脳内物質である「セロトニン」の働きをよくする効果
- 抗不安薬・・・即効性があり不安や緊張が高まった時その場で不安を鎮めるのに有効
◆ 広場恐怖症
「電車やバスなどの公共交通機関で外出できない」「デパートなどの人混みや美容院などに行けない」などの広場恐怖症もパニック発作と同様の治療薬で効果が期待できます。
◆ 残遺症状
パニック障害の治療が不充分な場合、発作が治まっても残遺症状(肩コリ、頭重、動悸、息苦しさ、目がチカチカするなどの症状が持続的に起こる)が何年も続くこともあります。残遺症状もパニック発作と同様の治療薬で効果が期待できますが、更年期障害などと間違われて適切な治療がされないことがあります。
当院では薬物療法に併用してカウンセリングや呼吸法なども行っております。