アミロイド

老化とアミロイド沈着

  • アミロイド・・・様々な蛋白質が形成するナイロンに似た繊維状の異常蛋白質。細胞に障害を与える老廃物様の物質。
  • アミロイドーシス(蛋白質構造異常病)・・・アミロイドが全身の様々な臓器に沈着し機能障害をおこす病気。ほとんどが人生の中期・後期で発症。老化が重要な発症要因の一つ。
  • 老化にともない心臓・肺・膵臓・脳・その他の臓器にアミロイド沈着が起きる。なかでも脳・大動脈・心臓へのアミロイド沈着の頻度は高く、心不全・刺激伝導障害・認知症・脳血管障害などの発症要因の一つとなる。

認知症とアミロイドβ

  • アミロイドβ・・・脳内で作られるたんぱく質の一種で通常は脳内のゴミとして短期間で分解・排出されるが、無害で排出されやすいものと、毒性が強く排出されにくいものとに分かれる。
  • 加齢・遺伝・生活習慣などが影響して分解・排出が正常にできず毒性の強いアミロイドβが脳に蓄積されると考えられている。
  • 蓄積されたアミロイドβ・・・健康な神経細胞に沈着しアミロイドβの出す毒素により神経細胞やシナプスが傷つき徐々に死滅し脳が委縮。(アルツハイマー型認知症が発症・進行)
  • アミロイドβの蓄積・・・認知症発症の10〜25年前から脳内に蓄積し始めると考えられている。(脳萎縮や認知機能低下が進行する前の正常な状態から蓄積が始まる。)

糖尿病とアミロイドβ

  • インスリン分解酵素・・・..血糖コントロール済みのインスリンを分解。また、アミロイドβも分解・排出。
  • 糖尿病・・・血糖値が上がりインスリンの量が増加。インスリン分解酵素は大量のインスリン分解で手一杯になりアミロイドβ排出が十分できずアミロイドβが蓄積。アルツハイマー型認知症のリスクが増大。

アミロイドβ蓄積防止

  • 質の良い睡眠中にアミロイドβが脳血管から脳外へ排出。
  • 起床時に日光を浴び、規則正しい生活、適度の運動などで昼間の活動量を増やし、睡眠の質を上げる。